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それを追って、急いで野原を走っていきました。

― ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』
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人生の中で、私たちは沢山の人や物やそれ以外の何かと出会いますが、それらにはそれぞれ、意味があります。

ある出会いで私たちは恋に落ち、ある出会いで私たちは大切な宝物を手に入れ、ある出会いで一生の友人を得ます。しかし、ほとんどの出会いは忘れ去られてしまう運命にあります。

では、忘れ去られた出会いはいったいどこへ行ってしまうのでしょう。

私たちは子供の頃に沢山の運命的な出会いを体験しています。今よりもずっと小さな手で道端の石を拾って、宝物箱にしまったのは私だけではないでしょう。夜空の星を見上げて、あそこまでいけるかもしれないと本気で思ったのはいくつの時でしょう。その自分はいまどこに?あの時、私たちはどれほどワクワクしていたことでしょう。ひとつやふたつではないそういった体験のうち、いくつが心の中に残っていますか?

出会いは別れの始まりと言います。私たちは子供の頃に出会った沢山のキラキラ光る何かと、さよならも言わずに別れを告げています。

分かれた二つのものは、再び一つに還る。これは古の錬金術士の言葉です。彼らが追い求めたのは金だけではなく、宇宙の真理そのものでした。宇宙の真理とまではいかなくとも、小さな私たちは同じように純粋になにかを探し求めていました。離れ離れになってしまった2つの魂はいつか再会します。その再会の、ほんの少しのきっかけを作れたらと私たちは思っています。

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